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iOS proposal tips

iPhone、iPad用のカレンダーアプリを開発する人に対する提案

iPhone、iPad用のカレンダーアプリを開発する人に対する提案ある程度iPhoneでカレンダーを扱うアプリを試した。それによって見えてきたこと、そしてこういうアプリを作るべきではないかというイメージが浮かび上がってきた。

自分でいつかカレンダーアプリを作りたいと考えていたが、今のところ一人では実現することに時間がかかるので提案という形でここに記しておく。

これは音楽を仕事にする前に、とある会社で手帖を作る事業のアシスタントをしていた時の経験も含んでいる。もしその会社の製品に興味がわいてきたなら是非「みわたす手帖」を買って使ってみて頂きたい。

安易にカスタマイズ性を上げないでほしい。

高機能なアプリはカスタマイズ性の高さが売りであることもある。

しかし、そのカスタマイズ性がかえって煩わしくなり、結果そのアプリの良いところへ到達することが出来ずに使用をやめたくなる事があった。これはデベロッパーにとってはマイナスであると思う。

ポイントを絞り、姿勢を反映しているカレンダーアプリはそれだけで使いやすい。

UIデザインを深く考えて欲しい。

現状、カレンダーアプリのデザインはほぼ人気のあったアプリを模倣することで完結するアプリが多い。

プログラマーとしては「車輪の再発名」を恐れてなのか、グラフィカルな表現技術を持っていないのか、とにかく見やすいということがカレンダーの大きな機能の一部であるということが軽んじられている様に感じる。とくにCaleve等は自前でボタン画像を用意するよりSDKで用意されているボタンの方がいいとさえ思う。

必要であればグラフィックデザイナーをパートナーとして開発するべきだ。

参考になるアプリをいくつか並べながら説明する。

Google的な表示方法はベストではない。一日単位を見るならば、monCalやRefills超・整理手帖、無印のカレンダーの様に時間帯とイベント情報のテキストは分けて表示された方が見やすい。イベント情報の表示はイベントのタイトルのみでもかまわない。

私がagenda calenderを好んで使うのはこの点が素晴らしいからである。

余計な罫線が画面をより狭くしていない。一日の表示はほぼリスト表示のみで開始時間がクローズアップされている。開始時間のみなので、切り替えるタイミングもとりやすい。

一生単位からイベント単位まで異なる抽象度で見える様に考えて欲しい。

それぞれの視点で見たい情報は異なる。中長期の展望の場合は10年くらいの視座で線表示されていて欲しい。やプロジェクト単位で予定や、記録を見たい時はその視座に置いてガントチャートとなっているのが良い。

流通しているカレンダーアプリの場合、月単位を超えた辺りからの指針がないので、それ以上をどう表示するのかということにあまり明快な回答を持っているデベロッパーはいないようだ。唯一agenda calenderのみがそれ以上の視点を有しているのみだ。

イベントに対する抽象度、視座を選択出来る項目を設定することが必要なのではないかと考えている。

イベント単位から月単位まではよく出来ていると感じる事が多いので、それ以上の視座においてどこまで見せるのかという事を考えて欲しい。

もちろんくるまきカレンダーやDAYLINEの様にその見え方を一つにしぼるだけでもいい。

タスク管理機能、メモパッドやノートの有無、住所録へのアクセスは熟慮されるべき。

高機能なアプリにはタスク管理等等が出来る事が少なくない。Googleカレンダーを扱えるならGoogleタスクも扱いたくなるし、ニーズも高い。

しかし、それぞれが独立して共存出来るスマートフォンの中では専用のアプリを使った方が楽な事が多々ある。それぞれに良いアプリがあるとすればそこへスキーマで送ってしまった方が良い事も多いのではないかと考える。

snapcalの様にイベントのメモをEvernoteに送って使う事が出来るという仕様もとても良かった。

GTD的なイベントの扱いが出来るなら、連絡先からタスクをアサインする人や、直に連絡をすると言う目的でデータを使えるのは便利であるが上記と同じ理由でそれを組み込んでおく必要性があるかどうかは熟慮されているべきだ。

 ポイントをしぼる。

以上駆け足で書き綴ったが、要点は「ポイントを絞れ」という事に尽きる。シンプルなデザインが出来たら出来るだけそれをアプリ内でひたすら使い回して欲しいと思う。

その他にも色々注目すべき点はあるが、大枠としてこのような基本理念を提案いたしました。